【デザインノート】バレットコード
バレットコードの覚書です。
バレットコードに至るまで
もともと、弾幕STG*1が好きだった山田は、当然アナログゲームでもSTGを再現できないかという構想は割と古く*2から持っていました。
この段階では、弾幕の特徴をカードとして構築しボスデッキを作成。自機は回避性能や精密度、攻撃力にポイントを割り振って作成しボスデッキに立ち向かうというような感じのもの。
メモによると移動ステップ、弾幕ステップ、得点ステップというのを繰り返す形で、意外と現在のバレットコードに近しいシステムがすでに出来上がっていたようです。
逆に異なるのはボスの存在。移動や攻撃によってデッキを破壊していくゲームでした。
その次のゲーム*3は、敵弾の物量を再現しようとしていました。パターンに従ってフィールドに発生する敵弾を処理していくパンデミック風のゲーム。初期の頃はやはりカードを使用していましたがやがてカードの順番を固定化してパターン化を再現、そこからパターンだけを並べて、あらかじめ先がわかるように変更。バレットコードにおけるスクリプトです。
処理の順番も、敵弾、自機のアクションとなり、アクションもアクションポイント制を採用しており、かなりバレットコードに近くなっています。
まだ駒とボードを使っているためボードゲームと名乗れる段階でした。
さらなる転換は2017年頃、1ページTRPGが流行っていた時期でした。パターンとして乱数列を利用することで手抜……無限に遊べるんじゃないか、という閃きを得ました。ついでに、敵弾をマスではなく辺に書き込んでいくことで表現するようになり、もはやほぼほぼバレットコードになっています。
バレットコードの再現ポイント
STGの構造は非常にシンプルです。状況に対して行動を入力し、その結果によりまた新しい状況が発生する。この、状況>入力>更新のサイクルは、ゲームを制作するなら間違いなく目にするであろうループです。
弾幕を避ける基本は、当たる弾を避けて、当たらない弾を避けないことです。そして基本的に敵は当たる弾を撃ってきます。これが自機狙い弾です。自機狙いを集中して避けることが長生きにつながるようになっています。
早く動けばより安全なところに逃げられて、遅く動けば精密に弾の間を避けられる。自機の速度を自由に切り替えるシステムはSTGの歴史の中では意外と新しい発明です。バレットコードでは移動にアクションポイント制を採用することでこれを再現しています。