Numeric Steps

可算階段の公式日記2

山田さん@がんばらない

この記事は

adventar.org

の18日目の記事です。

ゲームはやりたいけど時間がない、ストーリーを進めたいのに作業が多い。そんな気持ちを払拭する究極のゲームがあります。それが放置ゲームの元祖、クッキー・クリッカーです。もともとは2013年の夏に初登場したこのゲームは、一時期唐突にバズりましたが、数ヶ月もすれば沈静化して忘れ去っている方も多いと思います。しかし、その精神は今もなお放置ゲームという形で多くの(主にスマホの)ゲームの中に残っています。
そんな山田も当時はもちろん触っていましたが、特段やり込むこともなく忘れていましたが、ここ最近になってなんとなしに復帰して、クッキーを焼いています。

 

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いないとは思いますが知らない方のためにこのゲームについて説明します。
画面上にある大きなクッキーにマウスカーソルを合わせてクリックするとクッキーがもらえます。たくさんクリックするとそのたびにクッキーがもらえます。手に入れたクッキーを使って施設が買えます。最初に買うのはおそらくカーソルです。こいつは自動でクッキーをクリックしてくれるスグレモノです。同じ施設を複数買うこともでき、買うごとに効果は重複しますが値段は指数的に高くなっていきます。こうして貯まったクッキーでより(値段も効果も)高い施設を購入します。このようにして、よりたくさんのクッキーを作り出す施設を買うためのクッキーをつくり続けるゲーム、それがクッキークリッカーです。

ゲーム開始時こそ実際にクリックをしてクッキーを作りますが、基本的にはクッキーが自動で貯まるのを待ってよきところで施設を購入するため、ほとんどの時間は待っ(放置し)ているゲームとなります。
また、シンプルながらに
時々画面に現れてボーナスをくれるゴールデンクッキー。
施設の効果を高めるアップグレード。
全てをリセットする代わりに、全てのクッキー生産に倍率がかかる転生。
などといったシステムがあり、これらが相互に作用するため意外と奥深いところがあります。

 

有り体に言ってしまうと、ただ数字が増えていくだけのゲームと呼べるかも怪しい物なのですが、山田的には逆に、様々なゲームの本質を表現しているように感じます。

RPGに例えると、クリックは経験値集めで施設を購入してレベルアップ。やがてレベルアップしづらくなってきたらストーリーを進めて次の段階で効率を上げていく。そんな成長曲線のメタファーを見出すことができます。あるいは、狩りゲームであるような、モンスターを退治するための武器の素材を手に入れるためにモンスターを倒しに行くトートロジーとやっていることは変わりないのです。
拡大再生産的な思考も必要になり、今買える施設を逐次買っていき着実に生産効率を高めていくか、貯めて一足飛びに高い施設を買い、一気に強化していくかは自分のリソース(時間)との相談となり頭をひねらされます。
実績も十二分に用意されており、やりこみ度も高いです。
ここまでくればもうお判りでしょう。すべてのゲームはクッキークリッカーから派生したものだったです。嘘です。

 

ここまでシステム的な面に注目して語ってきましたが、テーマやフレーバーもまたこのゲームの魅力の一つです。
最初に購入できる施設は先に言ったようにクッキーをクリックするためのカーソルですが、その次に購入できる施設は、クッキーを焼いてくれるおばあちゃんです。ここまでは割と(?)普通の世界観ですが、そこから畑でクッキーを栽培して収穫し、銀行でクッキーを運用し、過去から食べられる直前のクッキーを回収します。
それを彩るフレーバーテキストはファンタジーやSF、文学、風習からの引用となっており、作者のセンスが光っています。

 

現在も山田は毎秒1*1余りのクッキーを焼いておりますが、とくに頑張ってはいません。
みなさんもぜひ、クリスマスに向けてクッキーを焼いてみて下さい。今ならクリスマスイベント中につき、ボーナスもあります。

 というわけで、今年頑張(らなか)ったゲームの話でした。

 

明日は今年も縦横無尽に駆け回ったであろうきむち。さんです。

 

ちなみにバレットコードについての覚書が次の記事です。気になる方はご覧ください。

 

*1:10の36乗